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6.放射イミュニティ試験の概要

 放射イミュニティ試験では、アンテナから照射された電磁界の中に試験対象の機器やケーブルなどを曝し、その影響による機器の動作を確認します。

 試験規格はいくつかありますが、代表的なものにIEC 61000-4-3、ISO 11452-2などがあります。試験はFAR内で行われますが、エミッション測定用とイミュニティ試験用で専用の電波暗室を用意するのではなく、多くの場合でSACのアンテナ~EUT間の床面に電波吸収体を並べることでFARの環境にして試験されます。

 放射エミッション測定では事前にNSAやSvswrによって電波暗室の特性を評価しますが、放射イミュニティ試験を行う場合には照射面における電界の均一性特性を測定し、規格で定められた条件を満足することが確認されます(EUT全体に均一に電磁界を照射する為)。測定される範囲は1.5m×1.5m(UFA:Uniform Field Area)を0.5m毎に分けた全16ポイントが一般的ですが、EUTのサイズに合わせてより大きい面を均一面とすることも認められています。(1.5×1.5mより小さい面を均一面とするのは1GHz~の場合のみ)

図1

図1 電界均一面

 マルチメディア機器に適用されるイミュニティ試験規格である「CISPR 35」など、通常の規格では80 MHz~6 GHzの周波数範囲で試験が行われます。IEC 61000-4-3では、アンテナは水平・垂直の両偏波、AM 80%/1kHzの変調波を80 MHzから1%以下のステップで掃引(滞留時間は0.5秒以上)し、EUTの4面(前後左右)に照射します。照射する電界強度(試験レベル)については表1の通りで、参照する規格によって指定されます。(ISO 11452シリーズでは周波数範囲、変調方法、試験レベルなどは異なります)

表1 IEC 61000-4-3の試験レベル
レベル 電界強度(V/m)
1 1
2 3
3 10
4 30
X 特殊

参考 JIS C 61000-4-3:2012