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1.EMCの概要

 EMCは日本産業規格(JIS)では「電磁両立性」と表され、主に電気・電子機器から発する電磁妨害波が他の機器/システムに対しても影響を与えず、且つ他の機器/システムから発せられた電磁妨害波を受けても自身の動作に影響を及ぼさないこととされています。 EMCは、機器/システムから発する電磁妨害波に対する要求「EMI(Electro Magnetic Interference)- 電磁妨害 -」と他の機器/システムから発せられた電磁妨害波に対する耐性「EMS(Electro Magnetic Susceptibility)- 電磁感受性 -」とに分けられています。前者は「エミッション」、後者は「イミュニティ」とも呼ばれます。

 さらにEMIには、機器/システムから放射された不要な電磁波(電磁気的な雑音。一般的に「ノイズ」と呼ばれる)をアンテナなどで計測する「放射エミッション測定」、電源線等に重畳されたノイズを計測する「伝導エミッション測定」があり、EMSも同様に、アンテナなどを使用して機器/システムを電磁界に曝しその耐性を試験する「放射イミュニティ試験」、電源線等に妨害波を印加し耐性を試験する「伝導イミュニティ試験」に分けられますが、この他にも器具や人体からの静電気を模擬したパルスを印加する「静電気放電イミュニティ試験」、落雷時に発生する誘導雷を模擬したパルスを印加する「サージイミュニティ試験」などがあります。

図

 EMCの規格には特定の製品(UPS、アーク溶接機など)ごとに要求される「製品規格(Product Standard)」、これよりも粗く分類されたカテゴリ(マルチメディア機器、ISM機器など)ごとに要求される「製品群規格(Product Family Standard)」があり、また製品の使用環境※1によって分類される「共通規格(Generic Standard)」、個々の規格から独立してすべての製品に適用可能で、他の規格(製品規格、製品群規格、共通規格)から参照されることを意図して試験法などを規定する「基本規格(Basic Standard)」があります。

 これらの規格を作成する主な組織として、電気/電子分野における国際規格の作成を行う「国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission)」、IECの特別委員会であり機器/システムからの不要な電磁波についての許容値や測定方法を規定する「国際無線障害特別委員会(CISPR:Comite international Special des Perturbations Radioelectriques)」があります。この他にも自動車などの規格を作成する「国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)」、電気通信に関する国際的な勧告を作成する「国際電気通信連合 電気通信標準化部門(ITU-T:International Telecommunication Union – Telecommunication Standardization Sector)」などによって様々な規格・勧告が作成されています。

※1 「住宅、商業および軽工業環境」「工業環境」があり、それぞれ「Class B」「Class A」と呼称される

 SMFLレンタルでは、EMCに関する測定/試験に使用する様々な機器をレンタルでご提供します。弊社HPに掲載のないものについても協力会社等からご用意できる場合がありますので、詳しくはお問い合せください。