導体を流れる電流を測定し、その値を電圧に変換してオシロスコープで表示するための装置です。
これにより、電流波形を簡単に観測することが可能になります。電流プローブは、AC(交流)およびDC(直流)の両方の電流を測定できるものが多く広範囲な電流測定に対応しています。
交流電流専用のAC電流プローブと交流と直流の両方を測定できるAC/DC電流プローブがあります。
高感度の電流プローブは、非常に小さな電流も正確に測定できるため、精密な電子回路の解析に適しています。
電流プローブは、導体に直接接触せずに電流を測定できるため、安全かつ簡便に使用できます。
一部の電流プローブは、オシロスコープと連携して自動的にスケーリングを行い、電圧から電流への変換を簡素化します。
モーターの動作中の電流波形を観察することで、モーターの性能や異常を検出することができます。
スイッチング電源やDC-DCコンバータなどの電源回路では、電流波形の測定が重要です。
電流プローブを使用して、インダクタやトランスの電流波形を測定することで、回路の動作状態や効率を評価できます。
バッテリーの充放電時の電流波形を測定することで、バッテリーの性能や劣化状態を評価できます。
回路のスイッチング動作や突入電流など、過渡的な電流変動を観察する際に使用します。
測定する電流の範囲に応じて選定する必要があります。過負荷を防ぐため、適切な電流範囲を持つプローブを選ぶことが求められます。
測定対象の電流の周波数に応じて、プローブの周波数特性を確認することが重要です。高周波数の信号を測定する場合は、対応する帯域を持つプローブを選ぶ必要があります。
微小な電流を測定する場合、高感度のプローブが必要です。感度が高いほど、微小な電流も正確に測定できます。
多くのオシロスコープメーカーは独自のプローブインタフェースを採用しているため、異なるメーカーのプローブとオシロスコープを直接組み合わせることは難しい場合があります。
一部の電流プローブは外部電源を必要とします。専用の電源を使用することで他社のオシロスコープでも使用可能になることがあります。