宇宙機は、ロケットによる打ち上げ時にリフトオフや段分離など、さまざまな振動環境にさらされます。
そのため開発時には、複数の振動パターンを模擬した試験を実施する必要があります。
振動試験機を⽤いて想定される振動環境を再現し、宇宙機の振動特性や耐性を検証することで、過酷な環境下でも宇宙機が正常に機能するかを確認します。
図1 打上げシーケンス及び打上げ時の主要な振動環境
主要イベント | 振動環境の概要 | 区分 |
---|---|---|
リフトオフ | 固体ロケットブースターの推力立ち上がり、射点からの保持力解放、及びエンジン排気流から生じる音響(低周波数成分)によるロケット機体の過渡振動 | 低周波過渡振動 |
エンジン排気流から生じる音響により励起されるランダム振動 | 高周波ランダム振動 | |
大気中飛行 | 突風(ジェット気流等)及びフェアリング周りの非定常な乱流や衝撃波によるロケット機体の過渡振動 | 低周波過渡振動 |
フェアリング壁の流体加振によるランダム振動に伴い生じる音響により励起されるランダム振動 | 高周波ランダム振動 | |
1/2段分離 | 1/2段分離時に発生する分離スプリング力によるロケット機体の過渡振動 | 低周波過渡振動 |
引⽤︓JERG-2-130-HB003 振動試験ハンドブック
宇宙機システム、サブシステム、コンポーネントを対象に、主に⼩型加振機を⽤いて主要モードにおける動的特性を評価します。
固有振動数、モード形状、モード減衰などのパラメータを取得し、設計妥当性の確認や解析モデルの検証に活⽤いただけます。
宇宙機システム、サブシステム、コンポーネントを対象に、正弦波振動を印加し、振動に対する機械的強度および耐久性を評価する。
宇宙機システム、サブシステム、コンポーネントを対象に、ランダム振動を印加し、振動に対する機械的強度および耐久性を評価する。
サブシステム、コンポーネントを対象に、打上げ時に発⽣する準静的加速度を模擬し、⼀時的に⼤きな加速度を印加して機械的強度および耐久性を評価する。
各種振動試験に対する当社からのサポート内容は以下となります。お客様のご要望に合わせて最適なソリューションをご提案いたします。
サインバースト試験含めた各種振動試験に対応可能な試験設備の⼀部をご紹介します。
振動数範囲(Hz) | 2600 | |
---|---|---|
最大加振力 | 正弦波(kN) | 54 |
ランダム波(kN rms) | 54 | |
ショック波(kN) | 170 | |
最大加速度 | 正弦波(m/s^2) | 857 |
ランダム波(m/s^2 rms) | 600 | |
ショック波(m/s^2 peak) | 2698 | |
最大速度 | 正弦波(m/s) | 2.4 |
ショック波(m/s peak) | 4 | |
最大変位(mmp-p) | 100 | |
最大搭載サイズ(mm) | 550 × 550 | |
最大搭載質量(kg) | 63 |
お客様の社内環境で活躍する計測器レンタルのシステムアップをご紹介します。
⼩型のコンポーネントであれば、モーダルサーベイ試験、正弦波振動試験、ランダム振動試験を実施可能です。
計測器レンタルを活⽤した計測システムアップの⼀例として、供試体に加速度センサ、ひずみゲージ、メモリレコーダを接続。
⼩型振動試験機で振動を印加することでデータを収集、解析を⾏うことが可能です。
製品名に"※"がついている製品のレンタルをご希望のお客様は、ページ下部のリンクよりお問い合わせください。
⻑期レンタルを活⽤することで⾼額な⼤型設備でも⽉々の料⾦で利⽤することができ、⾃社の資産にならない※1ため減価償却をする必要がありません。
さらに動産保険の付保や校正などの保守も料⾦に含まれて※2おり、レンタル期間が満了した後にお買取りいただくことも可能です。
※1 会計・税務処理は監査法⼈・税理⼠とご相談・ご確認の上、貴社の判断にてお取り進め下さいますようお願いいたします。
※2 条件によりますので詳しくはご相談ください。
お客様が必要とされる計測器・機材をSMFLレンタルが購入し、レンタルでご提供します。
初年度予算での購入が難しい場合などは、複数年の予算からお支払いいただけます。