いまさら聞けない 計測器の基礎 「安全(関連)試験器」について知りたい
アース導通試験
アース導通試験とは?
電気製品の安全性を確認するための試験であり、接触可能な金属部が確実に保護接地されているか確認するための試験です。
機器の故障等、万が一危険電圧が接触可能な金属部に発生したとしても、人体の抵抗よりも低い抵抗で アース(保護接地)されていれば、人体を通して電流が流れず、感電の危険から生命を守ることができます。
アース導通試験はシャーシと被試験物のグラウンドポスト間のインピーダンスを測定することで行われます
一般的には25Aの電流を流し、その時のインピーダンスが0.1Ω以下であることが求められます。
IEC/EN 61010-1 計測機器規格の場合
試験電流は下記のいずれか大きいほうとする。接地抵抗はそのときのインピーダンスを計算して確認する。
- 定格主電源周波数で交流実効値25A又は直流25Aで1分間印加する
- 機器の定格電流の2倍に等しい電流で1分間印加する
IEC/EN 60601-1 医用機器規格の場合
- 保護接地接続は、故障電流を過度の電圧降下なしに確実に流すことができるものとする
- 25Aまたは、ME機器もしくは関連する回路の最大定格の1.5倍のいずれか大きい方(±10%)の電流を5秒~10秒間、保護接地端子、機器電源ソケットの保護接地刃または電源プラグの保護接地刃と保護接地した部分との間に流す
IEC/EN 60950-1 情報技術機器規格の場合
- 直流または交流主電源から供電される機器で供試回路の保護電流定格が16A以下の場合には、保護電流定格の200%の試験電流を2分間流す
- 交流主電源から供電される機器で供試回路の保護電流定格が16Aを超える場合には、試験電流は保護電流定格の200%とし、試験時間は下記の表による
情報技術機器規格の試験時間
回路の保護電流定格(A) |
試験時間(分) |
30以下 |
2 |
30を超え60以下 |
4 |
60を超え100以下 |
6 |
100を超え200以下 |
8 |
200を超える |
10 |
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菊水電子工業(株)
アース導通試験器
TOS6200A
- 試験電流値:AC3A〜30A、抵抗値:0.001Ω〜1.200Ω
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- GPIB、RS232C標準装備
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