絶縁に使用される代表的な絶縁材料として固体絶縁材料があります。これには様々な材料が使用されますが、それぞれの材料毎に絶縁耐力試験の方法が決まっているわけではありません。絶縁耐力試験は商用周波数を用いた試験方法が一般的であり、国内ではJIS C2110 によってその試験方法が規定されています。
JIS C2110-1 には様々な試験条件がありますが、パッケージ化された試験器と治具を採用することで比較的容易に試験を実施することが可能です。
試験方法 | 短時間(急速昇圧)試験 | 20秒段階昇圧試験 (60秒段階昇圧試験) |
低速昇圧試験 120~240秒 (超低速昇圧試験 300~600秒) |
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試験内容 (JIS C2110より抜粋) |
0〜20秒で絶縁破壊が起こるよう昇圧速度を選択し電圧印加する試験です。 昇圧速度は100V/s, 200V/s, 500V/s,1000V/s, 2000V/s, 5000V/sから選択します。(⼀般的には500V/s) |
予想される絶縁破壊電圧の40%電圧を印加し、この電圧で20秒(60秒)加えても破壊しなければ、規定の段階電圧に従い順次⾼い電圧20秒(60秒)づつ加え破壊するまで続ける試験です。 絶縁破壊の強さは20秒(60秒)に耐えた最も⾼い電圧に基づいて決定されます。 |
予想される絶縁破壊電圧の40%電圧から⼀定速度で昇圧する試験です。昇圧開始後120~240秒(300~600秒)の間に絶縁破壊が起こるように昇圧速度を選択します。 昇圧速度は1V/s、5V/s, 10V/s, 20V/s,50V/s, 100V/s, 500V/s, 1000V/sから選択します。 |
試験イメージ |
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